日本一!ぎふの地歌舞伎  

江戸の庶民の熱狂が、今も岐阜に 

 

酒を飲み、弁当を広げ、ひいきの役者に声を飛ばす。役者も観客も一緒になって、笑い、泣き、舞台を盛り上げる。歌舞伎は、もともと庶民が熱狂する祭りのような娯楽でした。

その熱を、今も体験できる場所があります。

舞台に立つのは、商店主や会社員、農か、職人、主婦、子どもたち。プロではありません。 だからこそ、一年に一度の晴れ舞台に懸ける情熱は、本物。

役者も、観客も、まちの人も。
みんなでつくり、みんなで盛り上げ、みんなで楽しむ。

あなたも、ただの観客では終わりません。
役者に声を掛け、笑い、泣き、舞台をつくる一人になる。

それが、日本一!ぎふの地歌舞伎の醍醐味です。 

 

 

地歌舞伎とは、なぜぎふが日本一なのか

芝居を観るだけでは、飽き足らなかった岐阜の人たち


江戸時代、街道を行き来する旅役者の一座が、岐阜のまちや村にもやってきました。
華やかな衣裳。
胸を打つ物語。
客席を沸かせる見得や立ち回り。

 

その舞台に魅了された人々は、やがて思います。

「自分たちも、演じてみたい」

旅役者から芝居を習い、自分たちで舞台や道具をつくり、神社の祭礼などで演じるようになりました。
これが素人歌舞伎「地歌舞伎」のはじまりです。
 

 

江戸後期にはその熱が中濃から東濃、西濃、飛騨へと広がり、芝居は岐阜の各地に根づいていきます。
地芝居が幕府から取り締まりを受けたこともありましたが、岐阜の人々の芝居熱は冷めず、それどころか、中山道沿いの尾張藩領の村々では祭りや神事への奉納を名目に許され、むしろ発展していったと言われています。
時代が変わり、映画やテレビなどの新しい娯楽が登場しても、岐阜の人々は芝居を手放しませんでした。
 

 

かつては全国各地に芝居小屋や農村舞台があり、1971年の調査で確認された岐阜県の農村舞台は264か所で全国最多でした。これには単に芝居熱だけでなく、山の国ぎふの豊富な森林とそれを扱う技術が備わっていたことにも関係しています。
現在、岐阜県には、東濃地方を中心に32の地歌舞伎保存会が活動し、古い芝居小屋も9つ残っています。これは、全国的に見ても圧倒的な数と言えます。

 

岐阜が日本一なのは、保存会や芝居小屋の数が多いからだけではありません。

代々伝えられた台本や振付。

大歌舞伎では演じられなくなった、地域ならではの演目。

さらに、役者だけではなく、振付、化粧、衣裳、かつら、三味線、義太夫、大道具まで。これらは文化財として保存されてきたわけではありません。

 

 

 

芝居を愛し、みなで支えながら守ってきた人々の生きた文化です。

岐阜では、歌舞伎はかしこまって鑑賞する芸術ではありません。

まちの祭りであり、仲間との楽しみであり、世代をつなぐ大切な時間。

江戸時代に始まった庶民の芝居熱が、今も地域に生きている。
それが、「地歌舞伎日本一ぎふ」の本当のすごさです。

 


地歌舞伎を120%楽しむ
5つのWONDERポイント

 

① 歌舞伎の"約束"を知る
「どうして?」が分かると、舞台はもっと面白い。

 

派手な隈取には、どんな意味がある?
舞台にいる黒衣(くろこ)は、どんな役割をするの?
役者が「見栄を切る」ってどういうこと?
花道は、どうして客席の中を通るの?
そんな歌舞伎の"ひみつ"を知るだけで、舞台の楽しさは何倍にも広がります。
少しだけ歌舞伎の約束事を知るだけで、舞台の見え方は大きく変わります。
 

 


 

② 舞台を一緒に盛り上げる
大向こう、おひねり、拍手喝采で役者の気分もUP!


「素人が舞台に声をかけたり、おひねりを投げても大丈夫?」
初めての人は、きっと驚くはず。
地歌舞伎では、役者が見得を切れば「日本一!」と声をかけ、感動した場面では惜しみない拍手を送ってください。
役者にとって、皆さんの声援はとてもありがた~い存在。
舞台と客席が一緒になって芝居を盛り上げる。
それが地歌舞伎ならではの楽しみ方です。

 

 


 

③ 「かべす」を楽しむ
幕間(まくあい)だって、ごちそうです。
 

「幕間が長いなあ。」
初めて地歌舞伎を観る人は、そう感じるかもしれません。
でも、その時間こそが、地歌舞伎ならではの楽しみ方。
昔ながらの地歌舞伎では、舞台転換も人の手で行います。
大道具を運び、背景を替え、次の舞台を整える。
だから幕間は、少し長め。
そんな時間を楽しむために生まれた文化が、「かべす」です。
「かべす」とは菓子、弁当、鮨の頭文字をとったもの。
つまり、幕間にお弁当を広げ、酒を飲み、菓子をつまみながら芝居のことを語り合う。
「あの見得、かっこよかったね。」
「あの役者さん、今年も良かった。」
舞台だけでなく。幕間もみんなで楽しみましょう。

 


④ 裏舞台を知る
舞台の感動は、幕が上がる前から始まっている。


華やかな舞台の裏では、仕事を終えた役者たちが夜ごと稽古を重ね、衣裳を整え、大道具を組み、家族や地域のみんなが支えています。
そんな役者の素顔や、舞台裏の物語を知ると、一人ひとりの演技に込められた想いが見えてきます。

 

 


 

⑤ 地元を楽しむ
役者さんおすすめの"いつもの岐阜"へ。


地歌舞伎を観たら、そのまま帰るのはもったいない。
役者さんが通う食堂。
稽古帰りに立ち寄る和菓子屋。
舞台前に必ず参拝する神社。
地元で愛される温泉や喫茶店。
観光ガイドには載っていない、「地域の人の日常」を歩くことで、その土地がもっと好きになります。

 


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